[社団法人 総合デザイナー協会 ( DAS DESIGNERS ASSOCIATION ) - infoDAS+]
出版物

会報 211号 05' 07/01目次
巻頭随想
「スポーツとデザイン」 インダストリアル 山岸邦雄
平成17年通常総会
創立50周年記念事業の実施可決
PLAZA
ビジネスセミナー
DASサロンにぎわう
小田順子さんがCD‐ROM刊行
テニス大会
大浦さんが3連覇 ゴルフコンペ
石津謙介さんをしのんで
「第一級の粋人」 木原卓也
「ご夫婦で献体」 近藤年子
「ダンディズム」 大菅てる子
「次代を創る」 千田要宗

--巻頭随想「スポーツとデザイン」

インダストリアル 山岸邦雄

わたしは、デザインと対峙してから41年を過ごしてきました。そして、ひょんなところから、テニスと出会って24年になります。デザインに、はまって41 年、テニスに、はまって24年、55歳になってしまいました。ここから、これらのラストランに向かってテイクオフを敢行します。
スポーツとデザインの話になりますが、この二つは、随分と似通った性質(部分)を持っています。
サッカーの話をします。サッカーは、極論すれば、あらゆるイベントのなかで、そして 世界中のなかで、いちばん 愛されている、ダントツの人気スポーツです。これは、疑いようのない まぎれもない事実です。その中にあって、日本ではどうか?
日本の中では、サッカーの人気はいちばんとは行かず、“世界標準”とは程遠く、思ったほど人気はありません。これは何故?日本のサッカーの歴史が短いことも、大きな理由のひとつではありますが、それよりもなによりも日本は、平和すぎるからなのです。単一民族であり、極東の島国だからです。そのむかし、戦争には負けてしまいましたが・・・・・・それに引き換え、日本以外のさまざまな国々は、昔も今も、毎日の生活にいつでも緊張を強いられているところがあります。そんな毎日の生活にあって「サッカー」は毎日の、日常の緊張を解きほぐしてくれる格好の道具なのです。前にも触れましたが、日本は平和すぎるので、毎日が世界の諸国ほど緊張感もなく、おおむねアバウトな日常を過ごしています。そうした中で、日本はサッカーの前に、野球があったのも大きな要因です。そのうえ、中高年層に至っては、サッカーの醍醐味が感じ取れない( 理解しにくい)のも重大な要因です。その他にも、さまざまな要因があるのですが、この辺で割愛します。
「デザイン」、この言葉はありとあらゆる方面で氾濫しているように思います。デザインという言葉の使い方が、一定の範囲を超えて複雑に、そして多岐にわたって使われています。しかしながら、一般の人たちには「うまく」伝わっていない。他意はないのだろうが、デザインが歪曲されて解釈されてしまっているような気がしています。大変にもどかしく思っています。「デザイン」というのは、“ひとを豊かにするためのひとつのテクニック”です。
平均健康寿命というのがあるそうです。男性は72歳、女性は77歳だそうです。わたしはデザインの仕事を75歳ぐらいまでやっていたいと考えています。テニスは90歳以上、続けられたらいいかなあなんて思っています。それにはいかに鮮度のある、デザインを生み続けられるか、いかに鮮度を保ったまま人生を送っていけるか、そのうえで“すべてに努力”です。デザインの魅力をいかに表現していけるか、成し遂げていない大きなテーマです。

1950 年、石川県宇ノ気町生まれ。幼少期にカバヤの宣伝カーと出会ったのが山岸邦雄のデザインのルーツ。高校、大学ともデザイン学科で過ごし、これまで、女性のヘアピンからモーターボートまで、さまざまなジャンルのデザインをこなす。いま、いちばん“ちから”をいれているのは、高齢者・障害者のための商品開発・デザイン開発、そして環境開発。ライフワークの集大成として。

平成17年通常総会創立50周年記念事業の実施可決